孤高の人

「孤高の人」新田次郎著
山男のあこがれ、不世出の登山家・加藤文太郎をモデルとした小説です。
時代は昭和初期!
神戸の山を1日で縦走したり、単独で冬の北アルプスを踏破するという偉業をなしながらも、社会人登山家としての道もひらいた男。(それまでの登山はお貴族様、上流階級のスポーツ?だったらしい。)
別名、「地下足袋の加藤」「単独行の加藤」
e0241833_8302329.jpg


「単独行の加藤」と呼ばれ山岳界から讃えられたり、批判されたりしてますが
加藤文太郎(以下、文ちゃん)としては、
「別に好きでひとりでやってるわけじゃないんだけど・・・。」って感じです。

山歩きの能力が突出していて、「君は山岳会にとどまるべき器ではない。」など期待されるがゆえに会に所属できず、さらにそのことに異を唱える弁舌ももたぬ文ちゃん。
かわいそー、仲間にいれてやんなよぉ。
e0241833_850611.jpg

しかし、文ちゃんそこでくじけず、「なにくそ、俺は一人でも登るぞ!」
とひとりで装備を考案し、日々鍛錬し、孤独に耐えたからこその「孤高の人」なのです。
e0241833_8503470.jpg

そんな孤独に耐えつつとうとう、冬の北アルプスを縦走するという偉業をなしとげます。
これは世間からしたら「えれぇこった!」っていうぐらい凄いことですが、文ちゃんにしてみたらそんな讃えられるもんでもない・・・、ひとりでやるしかないんだもん、と困惑顔。
そんな中、友人の変容、上司の嫌がらせ、同僚のねたみ(技師としても優秀で、ディーゼルエンジンの開発に寄与した。当然、出世しますので。)、憧れていた女性の堕落などなどが重なりまして~
人間不信!できあがり~!!
e0241833_9203647.jpg

でも、大丈夫。
文ちゃん、少女の頃に見初めた女性とめでたく結婚したことにより
ココロがほぐされていくのです。
美しい妻(会社で連れまわして自慢したいぐらいだそうな(笑))、幸せな結婚生活・・・。
1女も授かります。
妻と布団に寝ていると、野宿の訓練で「結構あたたかいものだ。」と感じだことがまやかしであったことに気づくのです。(そら、そーだ)
山から遠ざかる、文ちゃん。でもそれはそれでいいよね、と思うのですが周りはそうはいきません。
e0241833_9195835.jpg

失恋してやさぐれた後輩(デビル・宮村)が、文ちゃんを冬の北アルプスに連れて行ってしまうのですぅー!!
初めて人と組んで山を登ることに困惑し、ペースをつかめず、デビルな後輩の無謀な計画につきあわされ遭難・・・。

新田次郎せんせいの壮絶な描写、私も冬山を彷徨う気持でございます~!
幻影・幻聴、雪の重さ・・・、頭の片隅では「生徒諸君」沖田君も一緒に遭難!!(泣)

山の美しさと厳しさ、山を歩く人の気持ちが描かれた小説。
山への情熱、再燃でございます~!
[PR]
Commented by ten at 2012-10-01 21:03 x
人はなぜ山に登るのか・・・。
Commented by macchu at 2012-10-03 10:31 x
う、うん。へげたれの熱量がバンバンに伝わったよ。でも山登り気をつけてね。
Commented by hegetare-tsuma at 2012-10-04 06:56
久しぶりに熱くなりました。フッフーン(鼻息)
続いて「八甲田山死の彷徨」に突入。さ、寒いよー!
Commented by turu at 2012-10-04 18:40 x
読み始めているのだが、現実の人なのか!とブログの顔絵を見てびっくり。
今、初めて日本アルプス行ってます。
面白い!っていうか、この作者も凄い。
by hegetare-tsuma | 2012-10-01 09:26 | へげたれ文庫 | Comments(4)